「福証上場株式市場ってなんだろう?」「福証上場株式市場の代表企業にはどういう企業があるんだろう?」と疑問に思っていませんか?
福証上場株式市場こと福岡証券取引所は、国内4位の株式市場であり、近年は九州の新興企業の新規上場(IPO)が取引の中心となりつつあります。
福岡証券取引所には、全国でレストランチェーンを展開するジョイフルや、タクシー最大手の第一交通など、全国的企業でありながら福岡証券取引所でしか買えない銘柄もあるためチェックしておいても損はありません。
本記事では、福証上場株式市場の概要や特徴について解説するとともに、福証上場株式市場で注目の代表企業についてご紹介していきます。
福証上場株式市場とは?
福証上場株式市場(福岡証券取引所)は、福岡県福岡市に所在する九州で唯一の金融商品取引所です。
福岡証券取引所には、本則市場に加えて、九州地方の新興企業のための新興市場「Q-Board」が開設されています。
なお、「Q-Board」には九州に本社を置く企業しか上場することができません。
福岡証券取引所は、東京証券取引所との重複上場を取り消すための上場廃止をする企業が増えており、株式市場としては東京証券取引所、札幌証券取引所、名古屋証券取引所に次ぐ国内4位と低迷しています。
近年、福岡証券取引所では、九州地方に本社がある企業の新規上場(IPO)が取引の中心となっています。
直近の2019年9月にも、企業の基幹システムやクラウド化を推進するIT企業【4447】ピー・ビーシステムズがIPOしました。
福岡証券取引所の取引時間は、前場が9時00分から11時30分まで、後場が12時30分から15時30分までとなっています。
大引け時間が東京証券取引所よりも30分長くなっている点は抑えておきましょう。
福証上場株式市場の銘柄には、単独上場と重複上場がある
2019年11月時点で福岡証券取引所に上場している企業は111社となっており、その中で福岡証券取引所に単独上場している企業は26社となっています。
福岡証券取引所に上場している銘柄の多くは、東京証券取引所と重複上場している銘柄となっているのです。
福岡証券取引所に、単独上場している銘柄と重複上場している銘柄に分けて、それぞれの代表企業を抑えておきましょう。
福証上場株式市場に単独上場している代表企業5選!
福岡証券取引所に、単独上場している代表企業5銘柄を見ていきましょう。
レストランチェーン「ジョイフル」を展開!【9942】ジョイフル
レストランチェーン「ジョイフル」を全国展開する【9942】ジョイフルは、福岡証券取引所で最も活発に取引されている銘柄です。
ファミリー向けレストランチェーン「ジョイフル」は、2019年7月時点で全国に787店舗を展開している全国的な企業です。
ジョイフルの本社は大分県大分市にあることから、全国的な企業でありながらも福岡証券取引所への単独上場となっています。
福岡証券取引所を代表する銘柄として、必ず抑えておきましょう。
日本最大のタクシー企業!【9035】第一交通
タクシー最大手の【9035】第一交通は、全国的な企業でありながらも福岡証券取引所への単独上場となっています。
同社は、タクシー会社のM&Aを積極的に進めており、全国34都道府県に8,000台以上のタクシーを保有する日本最大のタクシー企業です。
また、2019年3月には、世界的ライドシェア企業Uberとタクシー配車サービスにおける戦略的パートナーシップを締結するなど、新産業であるライドシェアにも積極的な姿勢を打ち出しています。
積極的な姿勢で業績拡大を続ける同社は、い福岡都市圏を象徴する銘柄だと言えるでしょう。
九州を代表するホテルチェーン!【6076】アメイス
ビジネスホテル「ホテルAZ(旧・亀の井ホテル)」を全国にチェーン展開する【6076】アメイスも、福岡証券取引所に単独上場している人気銘柄の一つです。
日本に訪れる外国人観光客数は急増しており、2020年には4,000万人の大台を超える勢いとなっています。
急増する外国人観光客のもとでホテル需要は急増しており、株式市場でもホテルを運営している銘柄はインバウンド関連で人気となっています。
インバウンド需要を見込んで、抑えておきたい銘柄です。
九州地方の不動産会社!【2974】大英産業
不動産業を手掛ける【2974】大英産業は、福岡証券取引所でジョイフルに次ぐ人気銘柄となっています。
同社は、北九州を地盤とし、新築マンションや新築一戸建て住宅の販売を手掛けている不動産業者です。
2019年にIPO(新規上場)したばかりの銘柄であり、今後も福岡証券取引所をけん引することが期待されます。
九州に本社を置く道路工事会社!【1771】日本乾溜工業
道路工事会社の【1771】日本乾溜工業も、福岡証券取引所に単独上場している代表企業の一つです。
同社は、道路標識や防護柵などの製造・設置工事に加えて、保存食・マスクなどの防災安全用品の販売なども手掛けています。
福岡証券取引所では、取引量が大きい銘柄の一つとなっています。
福証上場株式市場で注目の重複上場銘柄リスト
2019年11月時点で福岡証券取引所に上場している111社の内、単独企業26社を除く85社は東京証券取引所にも上場している重複上場銘柄となっています。
福証と東証に重複上場している代表的な銘柄を見ていきましょう。
銘柄コード 企業名 企業概要
1802 大林組 大手ゼネコン
2503 キリンホールディングス 大手ビールメーカー
4502 武田薬品工業 製薬大手
5108 ブリヂストン タイヤメーカー大手
5332 TOTO トイレ製品メーカー大手
5802 住友電気工業 電線メーカー大手
6506 安川電機 世界的ロボットメーカー
7011 三菱重工業 総合重工メーカー
7751 キヤノン 世界的OA機器メーカー
8031 三井物産 総合商社
9021 JR西日本 西日本の鉄道大手
9508 九州電力 九州地域の電力会社
重複上場銘柄を見てみると、ブリヂストンやTOTOのように九州地方に製造拠点を置く全国的な企業を始め、キヤノンや安川電機、武田薬品工業といった世界的企業も福岡証券取引所に上場していることが分かります。
まとめ
ここでは、福証上場株式市場(福岡証券取引所)の概要や特徴について解説した上で、福証上場株式市場で注目の代表企業について単独上場と重複上場に分けてご紹介してきました。
福岡証券取引所は東証・札証・名証に次ぐ国内4位と低迷しているものの、ジョイフルや第一交通、アメイスなどの全国的企業が単独上場しています。
また近年は、大英産業のようなIPO(新規上場)したばかりの銘柄の取引が活発になる傾向があります。
福岡証券取引所が所在している福岡市は、東京圏を除くと日本で唯一人口増加している主要都市です。
今後、有望な新興企業が多数出現して、福証にIPOする未来に期待が集まります。
福証上場株式市場の特徴を理解しておいた上で、代表企業について要チェックしておきましょう。